細くなる!
体質研究所主宰 
桜ヶ丘整体院院長
松 原 秀 樹

FAX 042-670-0089


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★コラム★

「大股早足」が脚腰を痛める!       体質研究所   松原秀樹

身体をやや前傾させて、腕を大きく振って大股早足で歩くのが
「正しい歩き方」だと言われ、 テレビやウォーキング教室などで指導されている。

ところが、そんな歩き方をして脚腰を痛めてしまう人がたくさんいる!
身体の力学的にも生理学的にも、理に反しているのだから当然である。

つま先をまっすぐ前に向けて歩くのを見るだけで、
その人が「姿勢と重心と骨格」について全く無知であることが分かる。

また、大股早足で歩くのは、生理学を知らない証である。
もし大股早足で歩かなければ運動効果がないとすれば、
太極拳が健康に良い理由が説明できないではないか。 

さあ!目を覚まして、本当に身体によい歩き方を学ぼう!

  脚の外側が張るのは「つま先の向き」が原因


長く歩くと脚の外側の筋肉が張ってしまい、
ひどくなるとO脚や腰痛、ヒザ痛、股関節痛などが起きる、
あるいはよく捻挫をする…これは一体、何が原因なのだろうか?

原因は、つま先をまっすぐ前に向けて着地する歩き方にある。

つま先を前に向けて着地すると、
必然的に重心が小趾側のほうにかかって、母趾側には体重が乗らない。
すると足が外反して「脚が外側に広がるように力がかかる」
ことになる。

その結果、脚の外側の筋肉が張って、ひいてはO脚になったり、
腰や股関節やヒザを痛めたりすることになる。

大股で歩くと、いやでも足はまっすぐ前に向いて着地することになる。
さらに早く歩くために、身体をやや前傾させて「顔から突っ込むように」歩くと、
重心がつま先にかかる。

その結果、ヒザの皿の下(膝蓋靱帯)に強い衝撃がくるので、
ヒザを痛めることになる。


つま先に体重をかけると「いかにふくらはぎが硬くなる(弾力性が喪失する)」か、
ふくらはぎを触ってみれば簡単に確かめられる。

ふくらはぎが硬くなれば、
足首の動きも悪くなって、良い歩き方ができなくなる。

ふくらはぎはまた、脚のリンパ液と静脈血を上半身に戻すポンプ役として重要で、
「第二の心臓」といわれている。それが硬くなれば、全身の循環が悪くなり、
様々な機能障害が生じることになる。

つま先立ちをすることでふくらはぎを鍛えようとしている御仁も多いが、
「硬い筋肉=強い筋肉」というのは完全に間違った思い込みにすぎない。

本当に質の良い筋肉は、力を抜くと真綿のように柔らかく弾力性に富んでいる。

  ヒ ザ 痛 の 根 本 原 因


そもそもヒザを痛める根本は、つま先に加重することにある。
つま先に重心をおいて立つことや、つま先から着地して歩くことによって、
ヒザの皿の下(膝蓋靱帯)に過大な圧力がかかるのである。


静止していれば
体重分しか かからないが、
歩くスピードが速くなるほどヒザの皿の下にかかる圧力は大きくなり、
体重の2〜3倍もの衝撃が一歩ごとにヒザの皿の下を襲うのだから、
ヒザが痛くなって当然である。

ハイヒールを履けば、必然的につま先に重心がくる。
ハイヒールを履かなくても、家の中でスリッパを引きずるようにして歩いていれば、
やはりつま先から着地して、つま先に加重していることになる。

あるいは、流しにお腹を寄りかけて調理や洗い物をしていれば、 つま先重心になっている。
こういった日常無意識に行っている「つま先重心の癖」を直さない限り、
ヒザ痛から解放されることはないだろう。

スポーツ選手がヒザを痛める場合も、多くはつま先着地が原因である。

ボクシングのフットワークのように、つま先だけでピョンピョンしていると、
いずれはヒザを痛めてしまう。

野球の守備も身体を前傾させて、つま先に重心をかけている。
その方が速く動けると思い込んでいるのだが、実は違う。

正しい重心(内踝直下)で構えた方が、素早く動けるのである。

走る場合も同じだ。馬だって、足裏全体で着地して走っているというのに、
多くのスポーツ選手はつま先だけで着地して、つま先で強く地面を蹴って走ろうとしている。

さらに、ヒザを高く上げて走ることによって大腿四頭筋が強く緊張し、
その緊張によって膝蓋靱帯が頚骨を強く引っ張ることになる。

その結果、頚骨が剥離骨折を起こす。これがオスグッド・シュラッター病の正体だ。
治すには、つま先着地とつま先重心の悪癖を直し、
大腿四頭筋が緊張しない走法に変えることだ。

スポーツ選手に限らず、
ヒザや股関節を痛める人は大抵、普段「大股・早足」で歩いている。
この大股で歩くと、大腿四頭筋が異常に緊張するから、ヒザや股関節を痛めるのだ。

そして早く動くことで、脚への血流供給が間に合わなくなり、
すると筋肉は無酸素呼吸をしてエネルギーを生み出すことになるため、
疲労素「乳酸」が生じる。これが蓄積して血流が悪くなると、
筋肉痛や関節炎(軟骨の磨耗変形)が生じるのだ。

脚腰を痛めずに歩く秘訣は、「小股(肩幅)でゆっくり」歩くことだ。


  つま先の向きと体型の意外な関係


重心の位置は、ヒザの状態とつま先の向きと、頭の位置によって変わる。
ヒザを曲げれば、つま先をまっすぐ前に向けても重心は身体の正中に保てる。

しかし通常歩く時に、体重を乗せるたびに前脚のヒザを曲げない。
ヒザは伸びきっているはずだ。

ヒザをまっすぐ伸ばした場合は、つま先をまっすぐ前に向けると重心が小趾側にかかる。
重心が母趾側にくるようにするには、つま先を外に向けなければいけない。

つま先を外に向けるほど、母趾側に体重が乗るようになる。

重心が小趾側にかかると、脚が外側に広がる力がかかるため、
脚の外側の筋群が強く緊張してO脚になり、その結果、腰痛や脚の痛みを起こし、
捻挫もしやすくなり、ひいてはヒザの変形を招く
ことになる。


かといって、母趾に力を入れて無理やり母趾に加重しようとすると、
偏平足や外反母趾になってしまう。では、どうしたらよいのか?

つま先を外に向ければよいのだ。つま先を外に向ければ、自ずと母趾側に重心が乗る。
側に体重が乗れば、ふくらはぎの内側と内転筋が緊張して、
それらの筋肉が発達するので、まっすぐな脚になっていく。

しかし、“母趾側にだけ”
体重を乗せるということではない。
歩く時の理想は、母趾側と小趾側とに50%ずつ均等に乗ることである。
それには、つま先を30度外に向ければよい
のだ。


つま先を外に向けることによって、自ずとヒップがキュッと締まる。
これによって、ウエストやヒップが勝手に細くなっていく
のである。


ところが多くの女性たちは、つま先をまっすぐ前に向けて歩いている。
すると、重心が小趾側にかかり、脚が外側に広がるように力がかかるため、
脚の外側がパンパンに張ってO脚になり、骨盤も広がってヒップの締まりがなくなる。

その結果、徐々にヒップが垂れ下がり、
ウエストの周りに皮下脂肪が付着していって、
体型が崩れていく。


つま先が前に向いているからヒップの締まりがなくなっているというのに、
それを変えずに「お尻に力を入れて肛門を締めよう」というのは無理で続かない。


ウエストを細くするために、腹筋運動やウエストを捻る運動などをいくら行っても、
効果は得られない。なぜか?
例えば、髪の毛を束ねる時に、髪を前で結わくだろうか?
そんなことはしないだろう。結わくのは通常、後ろ側だ。

ボディを引き締めるのも、身体の前の筋肉ではなく、後ろ側の筋肉なのだ。
表情筋に張りを与えて顔の筋肉のたるみを防いでいるのは、肩の僧帽筋である。

同様に、腹部のたるみを防いでウエストを引き締めるのは、
腹筋ではなく、ヒップの筋肉なのだ。

だから、ヒップがキュッと締まるようにいつも動作していれば、
腰が入ってウエストが自ずと締まっていくのである。

ヒップが締まるということは、腹筋が「張る」ということだ。
腹筋は、縮めるのではなく逆にしっかり張って、
腹圧を高くしておかなければいけない。

腹圧が高くなれば、胃腸のぜん動も活発になって、便通も良くなる。

ところが腹筋を縮めれば、猫背がひどくなるだけで、
腰からヒップの筋群は締まるのとは反対に緊張(膨張)した状態になってしまう。

腹筋に力を入れて収縮させれば必ずヒップが膨張した状態になるのだ。
それで「肛門に力を入れて締めろ」などという矛盾したことを、
運動の指導者たちが言っている。

そして、本来開かなければいけないはずの胸筋や腹筋など
身体の前側の筋肉を縮める運動を熱心に行って、
反対に縮めれば楽になる身体の後ろ側の筋肉を、ストレッチして一生懸命伸ばしている。

こうして身体の均衡が失われて、コリや痛みが慢性化し、
動作もぎこちなくなってしまう。

つま先を外に向ければ、自ずとヒップがキュッと締まり、
腹筋がピーンと張った状態になる。

こうして、髪の毛が後ろでギュッと結わかれるように、
ウエストがヒップから常に引っ張られる状態になる結果、
ウエストとヒップがどんどん細くなっていくのだ。

ヒップが締まれば、肛門も自ずと締まり、尿失禁なども改善していく。
重心が母趾側にあるから、内転筋群も自ずと強化されていく。

頭の位置も重要だ。

頭が前に倒れると、つま先に重心がかかり、胸郭も下がる。
すると、猫背になり呼吸も苦しくなる。


そして脊柱が異常に緊張して、脊柱の弾力性が著しく失われてしまう。
また、つま先を上げる余裕がないから、つまづきやすく転倒しやすくなる。

頭が前に倒れると、喉も圧迫されるため、誤嚥やむせりなども起きやすい。
頚動脈の通りも悪くなるため、顔や脳への血流量が減って、
目や鼻、耳なども悪くなるし、頭の働きも悪くなる。


頭は、脊柱の上にまっすぐ乗せるのが理想で、意識して後方に引くことが重要である。

つづく☆☆☆☆☆

(有)体質研究所     松原秀樹     FAX 042-670-0089